The Nordisk Cirkus

INNOLUX

代理店の切替により取り扱い中止、在庫限りで販売終了となります。 11/23.2023

INNOLUX/イノルクスについて

イノルクスは、20代前半に徐々に視力が失われる病気にかかり、現在は盲目になられたイノルクス社長であるユッカ・ヨキニエミ氏が、「全ての人々に良質の光を届ける」という夢を追求するために生まれた、フィンランドの照明ブランドです。

コレクションには、1950年代から60年代のフィンランドデザインの黄金時代のデザインクラシックや、現代的なフィンランドのトップデザイナーによる新しいデザインが含まれ、その生産の80%以上がフィンランドで行われています。

代表的なデザイナーはリサ・ヨハンソン-パッペとユキ・ヌンミで、1950年代からフィンランドの照明デザインを世界的に有名にした照明デザイナーの二人であり、国内未導入のデザインがイノルクスにはまだたくさんあります。

イノルクスの製品は、デザインフロムフィンランドと、キーフラッグ(メイドインフィンランド)の認証を取得しています。

DESIGNER

Lisa Johansson - Papeリサ・ヨハンソン-パッペ

Lisa Johansson - Pape

Lisa Johansson-Pape/リサ・ヨハンソン-パッペ(以下:パッペ)は1900年代後半のフィンランドの最も重要な照明デザイナーでとても有名なデザイナーです。

1927年にアアルト大学 芸術デザイン学科を卒業後、家具デザイナーとして働きだします。
1933年にはフィンランドの手工芸の友のモデルデザイナーとなり、フリーランスの家具デザイナーとして働いていました。
1937年からストックマン社の家具デザイナーとして入社、家具デザインをしていたパッペは、
1942年に子会社のストックマン-オルノ社(照明部門)に期限付きの約束で渋々異動します。
ここからパッペの照明デザインのキャリアがスタートしました。

ところが渋々異動したはずのパッペは照明デザインの魅力とその光に魅了されていました。
ストックマン-オルノ社で働きだした7年後、パッペは家具デザイン部門に戻る話を断り、定年退職するまでの25年間、照明デザイナーとして働きました。
1950年代になると、イッタラ社のガラス工場でガラス職人達と協業を開始、その実験を通して、世界的に有名になったシプリ等のガラスを用いた新しいコレクションが生まれました。
後にパッペは、ストックマン-オルノ社のライティングファクトリーのアートディレクターに就任、ストックマンデパートでの家庭用の照明の他、病院、教会、砕氷船などの多くの公共空間の照明、無記名のデザインも含む数千の照明をデザインしました。
また、当時ストックマン-オルノ社の照明デザイナーの中にはユキ・ヌンミやスベア・ウインケルがいました。

パッペのシンプルで柔らかな曲線の多いそのデザインはある意図から生まれ、「良質の照明器具はシンプルでなければならず、その構造と機能はすっきりとしていなければならない」とデザインについて語っていました。
その特徴は、目を喜ばせる工芸品ではなく使いやすい実用品、クオリティの良さと機能を最優先、その次に美しさ、そして無駄な眩しさのないグレアフリーの良質の照明でした。
生涯の仕事として落ち着いたスタイルの照明デザインを貫いたパッペはミラノ・トリエンナーレをはじめ多くの国際的な展示会でフィンランドを代表しました。 ミラノトリエンナーレでは1951年に銀メダル、1954年にはガラス製のペンダントランプ シプリ/Sipuliで金メダルを受賞しています。

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Yki Nummiユキ・ヌンミ

Yki Nummi

中国の湖南省で生まれたYki Nummi/ユキ・ヌンミ(以下:ヌンミ)は、1950年代から1970年代のフィンランドの照明デザイナーの中でも、最も有名で功績を残したデザイナーのひとりです。

ヌンミは第二次世界大戦後に、大学で数学と物理学を学びました。その後、ヘルシンキのアプライド・アーツ・インスティテュートで装飾絵画を学び、その教育に基づき、特に光と色の関係において確かな基礎と言うべき理論を持って、卒業後にストックマン-オルノ社のデザインファクトリーで働き始めました。
ヌンミが担当したのはプラスチック製品、家庭用照明シリーズの開発の為、プラスチックと言う当時の新しい素材を自由に使うことが出来ました。
1951年にヌンミは、サンカ社の工場でプラスチックと照明の融合の研究を始めます。
最初の実験で、アクリルは当時の新しい素材として、照明のデザインにとても適している事がわかりました。それは、光を美しく屈折させ、成型しやすく、均質性も優れ、ガラスよりも軽量な上に優れた強度を持ち、照明の素材としては最適でした。
ヌンミはアクリルを用いた照明デザインにおいては先駆者であり、ストックマン-オルノ社のライティングファクトリーの照明デザイナーとして、1975年までの25年間で100以上の照明をデザインしました。そのデザインは、とてもシンプルで美しい機能美を持ち合わせており、まさしくファンクショナリズムを体現しています。また、当時ストックマン-オルノ社の照明デザイナーの中には、アートディレクターをしていたリサ・ヨハンソン-パッペや、同僚としてスベア・ウインケルがいました。

ヌンミの試作のスケッチには、穏やかなカーブや四角形・円錐形・楕円形を組合せたモノが溢れ、「直線と円が最も美しい」と語っていました。その中には、1960年代にデザインされた、彼の最も有名なデザインのロッキ(通称:フライングソーサー)のような美しい家庭用シリーズがある一方、病院や教会など大きなプロジェクトでも照明デザインの仕事を手がけていました。また、無記名でデザインしたベーシックな照明も数多くありました。ロッキは同一の形状を持ったパーツから作られており、優れたデザインと同時に、製造のコストが掛からないよう設計されていました。海外でもヌンミの仕事は注目を浴び、1954年と1957年のミラノトリエンナーレで金メダルを受賞、70年代までデザイン界で功績を残しフィンランドデザインの躍進に貢献しました。